過去からの「未来派宣言」を今、読むこと
日時:4月3日(火)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
イントロダクションでは、スケジュールやゼミの内容を確認するとともに、国内外の美術史に大きな影響を与えた前衛アートの宣言「未来派宣言」(FT・マリネッティ作、森鴎外訳、1909年)や「マヴォの宣言」(1923年)を朗読します。それをもとにディスカッションを行い、受講生同士のコミュニケーションを深めます。アートを通して過去・現在・未来はどう繋がっているかを再検証します。
ショートセッション1:ビジュアル・シンキングを試みる
日時:4月24日(火)19:00-20:30 場所:AITルーム(代官山)
ニューヨーク近代美術館(MoMA)で始まった教育法のひとつであるVisual Thinking Strategies(VTS)を実践で学びます。「見る」「考える」「言葉にする」という行為を、自分と異なる視点を持つ人と一緒に行うことで、自分の視点の認識や自分なりの「言葉」の習得へと繋げます。終了後は近所の飲食店で気軽な飲み会を開きます(希望者のみ、参加費は実費)。
ゲスト講師
ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター/AIT 副ディレクター)
ライティング1:展覧会評を書く その1
日時:5月22日(火)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
各自、講師が指定する展覧会を観に行き、感想テキストを自分なりの批評として書き、事前に共有します。ゼミ当日は、そのテキストをもとに、展覧会についてグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。 *展覧会およびテキストの提出日は追ってお知らせします。
リーディング1:現代アートの考古学 -『アンフォルメル以後』と『日本・未来・美術』
日時:6月19日(火)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
「現代アート」とはそもそも何でしょうか。「今ある」アートという概念は長い歴史を持っています。宮川淳の『アンフォルメル以後』(『美術手帖』220号、1963年5月)と椹木野衣『日本・未来・美術』(『美術手帖』780号、1999年12月)、それぞれ違う時代に書かれた評論を比較することで現代アートの考古学を行います。
ライティング2:展覧会評を書く その2
日時:7月24日(火)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
受講生が各自選んだ展覧会を観に行き、感想テキストを自分なりの批評として書き、事前に共有します。ゼミ当日は、そのテキストをもとに、展覧会についてグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。 *展覧会およびテキストの提出日は追ってお知らせします。
リーディング3:地域アート考察-「前衛のゾンビたち」と「敵対と関係性の美学」-
日時:9月19日(水19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
今ある問題を取り扱う評論を読みます。日本各地で盛り上がっている地域アートの由来は果たしてどこから来て、どこへ向かおうとしているのか。SF・文芸評論家の藤田直哉氏が2014年『すばる』(集英社)に寄稿した「前衛のゾンビたち」で述べている、アートは社会制度とどういう関係しているかという問いに対して自分なりに答えを模索します。また、藤田氏および数多くのアーティストや研究者が参照しているクレア・ビショップの評論「敵対と関係性の美学」(2004年)をあわせて読み、日本のローカルな動きが世界のアートとどう繋がっているかを考えます。
ショートセッション2:オープン・クエスチョンの会
日時:10月12日(金)19:00-20:30 場所:AITルーム(代官山)
講師とMADプログラムディレクターのロジャー・マクドナルドを交えて、メンバー同士で、コースで学んできたことを振り返りながら、ライティング、冊子制作、美術一般について聞きたいことを、自由に質問し合うセッション。終了後は近所の飲食店でカジュアルな懇親会を開きます(希望者のみ、参加費は実費)。
ゲスト講師
ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター/AIT 副ディレクター)
ライティング3:アートの社会性
日時:10月24 日(水)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
アートは現代の社会においてどのような役割や可能性を持っているかを考え、言葉にします。これは言い換えると、これからアートとどのように関わっていきたいかを語ると言えるかもしれません。テキストは他の受講生と事前に共有してからグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。 *テキストの提出日は追ってお知らせします。
アウトプット:冊子制作ミーティング
日時:11月21日(水)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
受講生がこれまで書いた3つのテキストからひとつを選び、冊子に掲載するため、ゼミ当日までにさらに練り直していきます。その上で、「目次をどう並べるか」「タイトルは何にするか」「製本はどうすればいいか」など、冊子の内容や形式について相談する制作ミーティングを行います。
冊子のお披露目会
日時:12月5日(水)19:00-21:00 場所:AITルーム(代官山)
受講生全員で制作した冊子のお披露目会を行います。完成した冊子を見ながら、本コースで学んだことを振り返ります。ディスコースのラボの実践を通して、アートの見方や作品との向き合い方が自分の中でどのように変化したでしょうか。