2018年05月31日

レポート:理想都市は実現可能か?東京の設計図をたどる

MAD MINI
講師:饗庭伸(首都大学東京都市環境科学研究科教授)
日時:5月15日(火)19:30-21:00 場所:AITルーム(代官山)

 
 6月9日(土)に行われるツアー「多摩ニュータウン探訪〜都市の実験を読み解く〜」に先駆け、ツアーのナビゲーターであり、都市計画やまちづくりについての研究・実践を行っている饗庭伸さんに、現在の東京がつくられるまでの都市計画の歴史を伺いました。

 

 
 まず「《理想都市》とはどういった都市なのか?」と、過去に建築家や研究者によって提唱された論考や構想、映画の中に登場してきた様々な《理想都市》と、現在の東京の都市との比較が示されました。提唱されたアイディアそのままではないものの、東京のさまざまな場所でその理想都市が実現されているのには驚きました。饗庭さんの「理想の都市はひとつではなく、理想のパッチワークで都市ができ上がっていく」というコメントが印象的でした。

 

 
 続いて「東京の都市計画史」というテーマで、明治維新以降に起こった5つの大きな都市計画の動きを、3つの"都市のでき方のパターン"にあてはめながら解説。江戸時代の地図と現代の地図を重ねたり、白地図上に書き込みをおこなって都市の広がり方を実感しながら、どのように現在の東京の都市ができ上がっていったのかを紐解いていきました。
 特に、次回のツアー先であり、その年代の最先端様式の住宅がつくられながら拡大してきた「多摩ニュータウン」の成り立ちには、受講生のみなさん興味津々で、質疑応答も活発に行われました。次回、実際に現地を訪れるのが楽しみになるレクチャーでした。
(饗庭伸氏とともに、実際に多摩ニュータウンを巡る「多摩ニュータウン探訪」は、まだわずかながら募集もあります。 )

 
高砂理恵

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Art & Culture TRIPS

 7月19日(金)-21日(日) 

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:向谷地宣明(MCMedian代表取締役 / NPO法人BASE代表理事)、浦河べてるの家関係者ほか
訪問先:「第27回べてるまつり in 浦河」(浦河町総合文化会館)ほか
定員:20名 *最小催行人数:14名
※ 早期「お問合せ」割引 / MAD生割引あり

北海道浦河町にある、統合失調症やうつなどの精神疾患を経験した当事者を中心とするコミュニティ「浦河べてるの家」が1年に一度開催するユニークなお祭り「べてるまつり」を訪問します。

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 4月20日(土) 14:00-18:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:和佐野有紀(PROJECT501ディレクター / 耳鼻咽喉科医)
訪問先:PROJECT501、アクセンチュア株式会社、アーティスト・スタジオ
定員:12名 *最小催行人数:7名
料金:¥7,500(税別)*コース生 ¥2,000引

本ツアーでは、普段はなかなかアクセスできない企業に展示されている作品やアーティストの作品が生まれるスタジオなどを巡り、じっくり時間をかけて様々な角度からアート作品を鑑賞します。

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 6月29日(土) 9:00-19:00(予定)

ナビゲーター:塩見有子、大隈理恵(AIT)ほか
ゲスト:石田建太朗(建築家)*予定
訪問先:N's YARD
定員:25名 *最小催行人数:15名
料金:一般 ¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

アーティストの奈良美智氏の未発表作品やコレクション作品などを展示している個人美術館「N's YARD」と自然と現代アートに包まれた、保養とアートの宿「板室温泉大黒屋」を訪問します。

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