日時:4〜8月 木曜日19:00-21:00、土曜日13:00-15:00または13:00-16:00

場所:代官山AITルーム

定員:25名

レクチャー:指定8回+選択2回

講師:想田和弘(映画作家)、向谷地宣明(MCMedian代表取締役 / NPO法人BASE代表理事)、山森裕毅(大阪大学COデザイン・センター特任講師)、今井朋(アーツ前橋学芸員)、嶋田美子(美術家)、ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター / AIT副ディレクタ―)ほか

受講料:¥37,050(税別)

※ コース受講生は、指定のレクチャーに加え、他コースの任意の講座を2回選択できます(MEETING & SHARING、Art & Culture TRIPS、MAD MINIを除く)
※ 講師名敬称略



2018年度に開講した「子どもとフクシとアートのラボ」に続き、子どもたちを取り巻く社会的課題とアートの可能性を探るAITの「dear Meプロジェクト」を起点に、ジェンダーや哲学、当事者研究などの視点から広くアートとフクシを考えます。また、多彩なゲスト講師によるレクチャーに加え、受講生同士の意見交換や当事者性を掘り下げる「てつがくカフェ」を2回実施します。レクチャー、てつがくカフェなどの経験を通して、アートと福祉の広がりを多様な視点から考えましょう。福祉とアートを繋げる活動に関心がある方や、新たなアート・エデュケーションを考えたい方におススメです。

※ MADで学んだことをさらに深掘りしたい方へ。フィールド・トリップ「『第27回べてるまつり in 浦河』を巡るツアー(7/19金-21日開催)」 や「水戸芸術館現代美術センターと茨城朝鮮初中高級学校ほか訪問バスツアー(11/30土開催)」とあわせての受講もオススメです。(コース生割引あり)


 コースの特長 ・アートと福祉の創造的な協働のあり方について考える
・さまざまな当事者に関わる専門家とともに、アート・エデュケーションの多様性を探る
・哲学の対話型ワークショップで、アートの思考を軸に「他者」への想像力を働かせる
・複雑化する社会にアートができることを考察する

 受講者の声
・アートというフィルターを通して福祉や教育の複雑な課題を共有・ディスカッションできるのは、MADだけ!教育や福祉の現場に関わっている方にもっと聞いてほしい(アート関係 / 女性 / 30代)
・普段交流できない講師、多様なバックグラウンドを持った受講生同士の意見交換は、視点が広がり大変刺激になった。(会社員 / 女性 / 50代)
・「自立」とは「自分で立つ」ことではなく「もちつもたれつ / 保ちあい」と考えていたこととリンクする学びがあった(専門職 / 男性 / 50代)

ファシリテーター

堀内 奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)

エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 _ 何をなすべきか? 東京」(2007年)アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012年)アソシエイト・キュレーターを務める。国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015年) キュレーター、「Invisible Energy」(ST PAUL St Gallery、ニュージーランド、2015年)共同キュレーター。アーカスプロジェクト (2013) 、パラダイスエア (2015 、 2016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「大京都in舞鶴」(2017)のゲストキュレーターを務める。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Me」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。

藤井理花(AITプロジェクト・マネジャー / dear Me企画・コーディネーター)

千葉県生まれ。出版IT企業などを経て2011年より現職。AITでは主に展覧会やイベント、ワークショップのコーディネートや企画を担当。AITが2014年に企画協力した「ゴー・ビトゥイーンズ展-こどもを通してみる世界:子どもキャプションプロジェクト」(主催:森美術館)では、学校プログラムや一般の子ども向けワークショップの運営に関わる。ジーナ・ブエンフェルド企画「回る世界の静止点で」(2014年)、「The BAR vol.8 Today of Yesterday 過去に在る、いま」展(2015年、山本現代)などを担当。2016年に開始した、dear Meプロジェクトのメンバー。個性豊かな子どもや若者が主体的に関わるプログラムを策定中。興味は自然、温泉、映画、養蜂。個人の活動に福祉施設の児童と様々な文化活動や学びのサポートを行うボランティアグループに参加している。MAD2010キュラトリアル・スタディーズ修了生。

清水美帆(美術家 / dear Meスタッフ)

東京都生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ卒業後、オスロ国立芸術大学で修士号(ファインアート)を取得。1998年に誕生したアーティスト・コレクティヴ、Danger Museumのメンバーとして活動し、「何でも美術館になり得る」という考えの下、移動美術館を運営。現在もオィヴン・レンバーグとのコラボレーションの場として継続している(www.dangermuseum.com/ja/)。近年のソロ活動としては布を主な素材とした表現活動が多く、ライブイベントや映像作品のセット、俳優やダンサーのための衣装や小道具を制作している。2018年にはダニエル・コック(ダンサー/振付家)と恊働でパフォーマンス作品「xhe」を発表。2019年、Museum of Contemporary Art Tuscon(米国アリゾナ州)のグループ展へ参加。 さまざまな分野の人が知識や経験を共有する場づくりに関心があり、2017年よりフクシとアートの関係性を模索するdear Meにスタッフとして関わる。

青木彬(キュレーター / dear Meスタッフ)

1989年東京都生まれ。首都大学東京インダストリアルアートコース卒業。現在はインディペンデント・キュレーターとして活動。2018年からはAITのdear Meの運営にも携わる。アートプロジェクトやオルタナティヴ・スペースをつくる実践を通し、日常生活でアートの思考や作品がいかに創造的な場を生み出せるかを模索している。「黄金町バザール2017」アシスタント・キュレーター。「ファンタジア!ファンタジア!―生き方がかたちになったまち―」ディレクター。

※本コースに含まれる以下のレクチャーは、個別に購入することができます。

[イントロダクション] dear Me  子どもから大人への「教えない」学び

日時:4月18日(木)19:00-21:00  場所:代官山AITルーム

アートとフクシを考える一歩として、AITが2016年より実践する、児童福祉施設や様々な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Meプロジェクト」の活動を紹介します。dear Meでは、子どもたちがアーティストやアートの考えに出会うことで、表現が生まれる歴史や社会的な背景、世界との繋がりを鑑賞や創造のワークショップを通して、自分の視野を広げ、人に伝えることを試みています。そこでは、大人から子どもへの一方向の学びではなく、アート表現を介して相互に思考や世界を交換・受容する対話の場が機能します。dear Meの3年の活動の中で見えた「教えない」学びについて考えます。

受講料:3,900(税別)finished!

講師

堀内 奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)

エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 _ 何をなすべきか? 東京」(2007)アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012)アソシエイト・キュレーターを務める。国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015)キュレーター、「Invisible Energy」(ST PAUL St Gallery、ニュージーランド、2015)共同キュレーター。アーカスプロジェクト(2013)、パラダイスエア(2015、2016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「大京都in舞鶴」(2017)のゲストキュレーターを務める。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Me」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。

中心と周縁  ジェンダーとアートの共闘性

日時:5月11日(土)13:00-15:00  場所:代官山AITルーム

親が感じる社会的なプレッシャーやそこから生じる子どもの虐待などの社会的課題を考えるとき、それはジェンダーの問題とも深く関係していると考えられます。女性と戦争、ナショナリズムをテーマに扱うアーティストの嶋田美子氏を招き、日本におけるアートとジェンダーの関係性や歴史を辿ります。嶋田氏は、映像やパフォーマンスを通して戦争の記憶や暴力について検証し、近年は、家庭やコミュニティ内においての存在の虚実を、フィリピン、韓国、インドネシア、タイといったアジア圏で採取するフィールドワークを行ってきました。作品の背景を読み解きながら、社会の最小単位としての「家族」の政治性や、近代家族制度による性役割分業が助長してきた「生きにくさ」について考えます。

受講料:3,900(税別)finished!

講師

嶋田美子 (美術家)

1959年東京都生まれ。2015年、英国キングストン大学より美術史博士号取得。戦争と女性をテーマに写真、インスタレーションを中心とした作品を発表している。近年は、戦争期の女性に限らず家庭やコミュニティ内においての存在の虚実を、アジア各国で採取するフィールドワークを行っている。これまでの展覧会に個展「Bones in Tansu-Family Secrets」(イギリス、カナダ、デンマーク、タイ、インドネシア、フィリピン、2006-2009年)、「Yoshiko Shimada」(韓国、カナダ、アメリカ、フィリピン、中国、ドイツ、1995-2001年)、「嶋田美子」(都内各地、京都、1995-2002年)、グループ展に「There-Gwangju Biennnale Project2」(韓国、2002年)、「Art, Performance and Activism in Contemporary Japan」(Pump House、イギリス、2012年)などがある。

「安心して絶望する」当事者研究とべてるの家の実践より  

日時:5月30日(木)19:00-21:00  場所:代官山AITルーム

北海道浦河町にある、精神障害などを抱えた当事者と町民有志によって設立された地域活動拠点「ベてるの家」では、当事者が自らの経験を「専門家」として研究し、生きる苦労とうまく付き合う方法を考える「当事者研究」が行われています。統合失調症などを持つ当事者が主体的に表現し、弱さや経験をひらくことで繋がりをつくる実践は、親の精神疾患と子育てなどの「社会的養護」はもちろん、社会に潜む様々な課題と密接に関係しています。べてるの家の活動にも関わり、近年は豊島区で障がいを持つ人々の起業を通じて新たな暮らしや働き方を創造する社会実験の場「Base Camp」を立ち上げた向谷地宣明氏をお招きし、様々な人がともに生活し、苦労を分かち合う中で生まれる多様なコミュニティや家族のあり方、福祉の境界を拡張する実践について考えます。

受講料:3,900(税別)残りわずか!

講師

向谷地宣明(MCMedian代表取締役 / NPO法人BASE代表理事)

1983年北海道生まれ。国際基督教大学卒業。北海道浦河町の社会福祉法人「浦河べてるの家」理事で北海道医療大学教授、向谷地生良氏の長男。べてるの家の精神障害を体験した当事者達と共に育つ。当事者研究のワークショップを各地で主催するほか、各地域の家族会や当事者会活動を応援している。https://bethel-net.jp/

社会課題を「キュレーション」する  アーツ前橋「表現の森」より

日時:6月13日(木)19:00-21:00  場所:代官山AITルーム

群馬県のアーツ前橋で「表現の森」を企画した今井朋氏にお話を聞きます。「表現の森」では、2016年よりアーティストと前橋市内の施設や団体が協働し、5つのプログラムを開始しました。アウトプットは展覧会に限らず、アーティストと団体・個人とのリサーチや対話、シンポジウムやアーカイブ構築など、協働のプロセスを多角的に可視化し、長期的に検証しています。美術館が社会的課題をキュレーションする意義や、そこから生まれる新たな関係性のあり方、アートと福祉の協働によって生まれたコミュニティの変化などについてうかがいます。

受講料:3,900(税別)finished!

講師

今井朋(アーツ前橋学芸員)

1980年生まれ。エコール・ド・ルーヴル(パリ)第一課程、第二課程修了。「極東のテイスト」展(2011年、フランス・ナンシー市立美術館)の企画、監修により第33回ジャポニスム学会賞受賞。2013年より現職。主な担当企画展に、アーツ前橋×前橋文学館共同企画展「ヒツクリコ ガツクリコ ことばの生まれる場所」(2017年)など。2016年に企画した「表現の森 協働としてのアート」展では前橋市内にある福祉施設や団体とアーティストが協働する5つのプログラムを紹介。同展終了後も長期的なプログラムとして、アートが福祉や教育、医療の現場に入っていくことで、どのような化学変化が起こりうるのかを考察する。
表現の森特設サイト:https://www.artsmaebashi.jp/FoE/

てつがくカフェ「語りにくさを、ひらく」  

日時:6月22日(土)13:00-16:00(レクチャー1h+ワークショップ2h)  場所:代官山AITルーム

哲学者でフェリックス・ガタリ研究者の山森裕毅氏を招き、レクチャーと「てつがくカフェ*」を組み合わせた3時間のセッションを行います。レクチャーでは、コース前半で取り上げた「子ども」「マイノリティ」「当事者」などのキーワードを山森氏が哲学の視点から読み解きます。後半は、テーマや問いを受講生が出し合い、対話をしながら掘り下げます。身近な問いや個人的な問題と思われがちなことも哲学で紐解くことで、社会と接続し、自己や他者の理解をじっくりと深めることができます。「てつがくカフェ」はコース後半にも行い、講師、ファシリテーター、様々な経験値やバッググラウンドを持つ受講生の議論を深め、関心をひらき、共有します。
*哲学カフェ(仏:café philosophique)とは、哲学者マルク・ソーテ(1947年–1998年)がフランスのパリで創立した哲学的な対話をするための草の根の公開討論会。(引用:Wikipedia)

受講料:3,900(税別)finished!

講師

山森裕毅(大阪大学COデザイン・センター特任講師)

哲学者・記号論研究者。大阪大学人間科学研究科基礎人間学専攻修了。看護専門学校やグループホームでの勤務を経て、2017年より現職。都市の路上に愛着を感じながら、人や物事が移り変わり変化する仕組みに関心を持つ。北海道浦河町にある「ベてるの家」とつながりの深いコミュニティスペース「ベてぶくろ」にて定期的に哲学カフェを開催し、色々な背景を持つ人々が集う場づくりをしている。

自己をトリップする  瞑想、身体、アート

日時:7月11日(木)19:00-21:00  場所:代官山AITルーム

アートの歴史の中では、どのように「自己」が捉えられてきたのでしょうか。アートと「変性意識」や「スピリチュアル」などの関係性を紐解きながら、思考の変容や新たなアートの体験を促します。人間は、何千年も前から強烈な変性意識体験をしてきました。それは、人間であることの根本的な要素でもあるにも関わらず、日常生活の中で私たちはそのことを忘れ、システムや過密な情報にさらされています。それは、「自己」のみではなく、「他者」に対する想像力をも鈍らせてしまっているとも考えられます。まずは、より広く複雑な宇宙の領域とつながることを試みたアーティストの実践や歴史を紹介しながら、皆さん自身の意識を固定観念や秩序から自由にし、アートを通して自己を発見する旅に出てみましょう。

受講料:3,900(税別)finished!

講師

ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター / AIT副ディレクター)

東京都生まれ。イギリスで教育を受ける。学士では、国際政治学。修士では、神秘宗教学(禅やサイケデリック文化研究)。博士号では、『アウトサイダー・アート』(1972年)の執筆者ロジャー・カーディナルに師事し美術史を学ぶ。1998年より、インディペンデント・キュレーターとして活動。「横浜トリエンナーレ2001」アシスタント・キュレーター、第一回「シンガポール・ビエンナーレ 2006」キュレーターを務める。2003年より国内外の美術大学にて非常勤講師として教鞭をとる。長野県佐久市に移住後、2013年に実験的なハウスミュージアム「フェンバーガーハウス」をオープン、館長を務める。また、国内初の英国式「チャトニー」(チャツネ)を生産・販売している。興味は美術史、絵画、変性意識状態、オーディオ鑑賞、踊り、山。AIT設立メンバーの一人。
https://www.fenbergerhouse.com

堀内奈穂子(AITキュレーター / dear Meディレクター)

エジンバラ・カレッジ・オブ・アート現代美術論修士課程修了。2008年より、AITにてレジデンス・プログラムや展覧会、シンポジウム、企業プログラムの企画に携わる。ドクメンタ12マガジンズ・プロジェクト「メトロノーム11号 _ 何をなすべきか? 東京」(2007)アシスタント・キュレーター、「Home Again」(原美術館、2012)アソシエイト・キュレーターを務める。国際交流基金主催による「Shuffling Space」展(タイ、2015)キュレーター、「Invisible Energy」(ST PAUL St Gallery、ニュージーランド、2015)共同キュレーター。アーカスプロジェクト(2013)、パラダイスエア(2015、2016)、京都府アーティスト・イン・レジデンス事業「大京都in舞鶴」(2017)のゲストキュレーターを務める。 2016年より、AITの新たなプロジェクトとして、複雑な環境下にある子どもたちとアーティストをつなぐ「dear Me」プロジェクトを開始。アートや福祉の考えを通した講座やワークショップ、シンポジウムを企画する。

てつがくカフェ「これでいいのだ」  

日時:8月3日(土)13:00-16:00(レクチャー1h+ワークショップ2h)  場所:代官山AITルーム

コース後半で紹介したレクチャー内容で取り上げたキーワードを掘り下げる哲学レクチャーと「てつがくカフェ*」を組み合わせた3時間のセッションの2回目です。
今回の「てつがくカフェ」では、受講生の皆さんに加え、山森氏が月に1度池袋のコミュニティホーム「べてぶくろ*」で開催するてつがくカフェの参加者にも混ざっていただき、多様なメンバーでこれまでのレクチャーの内容や話し合いたいテーマを共有します。哲学を頼りに困難や生きにくさを開くことで、様々な考えを受容し、創造的な思考に変える術を考えます。
*哲学カフェ(仏:café philosophique)とは、哲学者マルク・ソーテ(1947年–1998年)がフランスのパリで創立した哲学的な対話をするための草の根の公開討論会。(引用:Wikipedia)
*「べてぶくろ」は、「浦河べてるの家」が培った精神を受け継ぎ、東京・池袋を拠点として、共同住居やグループホームの運営、当事者研究、べてるの商品販売等の活動を行う任意団体です。

受講料:3,900(税別)finished!

講師

山森裕毅(大阪大学COデザイン・センター特任講師)

哲学者・記号論研究者。大阪大学人間科学研究科基礎人間学専攻修了。看護専門学校やグループホームでの勤務を経て、2017年より現職。都市の路上に愛着を感じながら、人や物事が移り変わり変化する仕組みに関心を持つ。北海道浦河町にある「ベてるの家」とつながりの深いコミュニティスペース「ベてぶくろ」にて定期的に哲学カフェを開催し、色々な背景を持つ人々が集う場づくりをしている。

「複雑さ」を切り取る  観察と瞑想のドキュメンタリー

日時:8月8日(木)19:00-21:00  場所:代官山AITルーム

「観察映画」で知られるドキュメンタリー映画作家の想田和弘氏をお招きします。精神科診療所に集う様々な患者たちの姿を撮影し、タブー視されがちな「心の病」について扱った『精神』。巨大政党から公認された無名の候補者の選挙活動を生々しく描いた『選挙』など、社会の中で見過ごされがちな存在、タブーとされる世界を観察することで、想田氏は世界の「複雑さ」を切り取ってきました。近年は、国に対し、夫婦別姓確認訴訟や在外邦人国民審査権訴訟を行うなど、プライベートでも社会制度への問題提起を積極的に行なっています。私たちがよりよく生きる上で、どのように「観察力」を起動させて活用していくか。氏が実践するドキュメンタリーの方法論をひもときながら、ともに考えます。

受講料:3,900(税別)SOLD OUT!

講師

想田和弘(映画作家)

1970年栃木県生まれ。東京大学文学部宗教学・宗教史学科卒業。スクール・オブ・ビジュアルアーツ映画学科卒業。1993年よりニューヨーク在住。2016-17年ミシガン大学招聘教授。NHKなどのドキュメンタリー番組を40本以上手がけた後、台本やナレーション、BGM等を排した、自ら「観察映画」と呼ぶドキュメンタリーの方法を提唱・実践。その第1弾『選挙』(2007年)は世界200カ国近くでTV放映され、米国でピーボディ賞を受賞。ベルリン国際映画祭へ正式招待されたほか、ベオグラード国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞した。これまでに、『精神』(2008)、『Peace』(2010)、『演劇1』(2012)、『演劇2』(2012)、『選挙2』(2013)、『牡蠣工場』(2015)、『港町』(2018)、『ザ・ビッグハウス』(2018)など9本の観察映画を劇場公開し、国際映画祭などで受賞多数。著書に『精神病とモザイク』(中央法規出版、2009)、『なぜ僕はドキュメンタリーを撮るのか』(講談社現代新書、2011)、『演劇vs映画』(岩波書店、2012)、『日本人は民主主義を捨てたがっているのか?』(岩波ブックレット、2013)、『熱狂なきファシズム』(河出書房新社、2014)、『カメラを持て、町へ出よう』(集英社インターナショナル、2015)、『観察する男』(ミシマ社、2016)、『THE BIG HOUSE アメリカを撮る』(岩波書店、2018)など多数。
https://www.kazuhirosoda.com/

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What Can Art DO?

 5月9日(木) 19:00-21:00 

講師:保坂健二朗(東京国立近代美術館主任研究員)

場所:代官山AITルーム

定員:25 名

受講料:¥3,900(税別)

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モンテ・ヴェリタの実験コミューン

 4月11日(木) 19:00-21:00 

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場所:代官山AITルーム

定員:25 名

受講料:¥3,900(税別)

「アートは人間の生き方や精神をもっと豊かにする道だ」というアプローチは、すでに100年以上前から存在した考え方です。こうした実験的モデルを実践に移した、非常にユニークな場所がヨーロ...

Art & Culture TRIPS

 7月19日(金)-21日(日) 

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:向谷地宣明(MCMedian代表取締役 / NPO法人BASE代表理事)、浦河べてるの家関係者ほか
訪問先:「第27回べてるまつり in 浦河」(浦河町総合文化会館)ほか
定員:20名 *最小催行人数:14名
※ 早期「お問合せ」割引 / MAD生割引あり

北海道浦河町にある、統合失調症やうつなどの精神疾患を経験した当事者を中心とするコミュニティ「浦河べてるの家」が1年に一度開催するユニークなお祭り「べてるまつり」を訪問します。

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