現代アート、事始め
日時:4月23日(火)19:00-21:00 場所:代官山AITルーム
現代アートに親しむ。それは私たちの日々の暮らしをどんな風に変えてくれるのでしょうか。アートは視点の変化や既成概念への抵抗、あるいは心の安定や癒しなど、私たちのものの見方や考え方、心の置き方にこれまでと違う気づきをもたらすと言われています。また最近では、そうした思考の変化や物事への捉え方がビジネスにおいても役立つとして話題です。魔法のように見える「現代アート」とは、一体何者なのか。美術史、宗教学、国際政治、インド音楽に詳しいロジャー・マクドナルトとともに、現代アートについて多角的に考えます。
講師
ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター / AIT副ディレクター)
https://www.fenbergerhouse.com
アート・サロン vol.1 コレクターと読み解く旬のアート
日時:5月21日(火)19:00-22:00 場所:SUNDAY(三宿)
世田谷の三宿にあるアート・カフェ「SUNDAY」で、特別メニューをいただきながら、カフェのオーナーであり、コレクターでもある吉野誠一氏とともに2019年に予定されている注目アートイベントを紹介します。併設するギャラリー「CAPSULE」で展覧会が開催されている場合は、併せて鑑賞ツアーも行います。オススメの展覧会やアーティスト、イベントなどのアート情報交換や異業種で活動する受講生同士の交流の機会としても楽しめます。
アーティストを支え、価値を伝えるということ
日時:6月4日(火)19:00-21:00 場所:代官山AITルーム
日本各地にあるアートイベントやスペースは、自然発生的にできたものではなく、一人あるいは複数の人たちによる「意思」によって立ち上がったものです。広島県の尾道市もそのひとつで、長年にわたる企業経営とともにアートコレクターとして文化を支えてきた中尾氏は、世界的に活躍するアーティストである柳幸典氏のアトリエとギャラリー「ART BASE 百島」(2012年〜)の資金的なサポートや「海と山のアート回廊」(尾道市立美術館、西國寺など尾道市、福山市内ほか、2017年)というアートプロジェクトを手がけてきました。日本の現代アートを世界に発信し、プロデュースしていくという視点で培われた豊かな知見と展望を伺います。
講師
中尾浩治(合同会社アート・マネジメント・しまなみ代表)
アートと建築空間のほどよい関係
日時:7月9日(火)19:00-21:00 場所:代官山AITルーム
記憶に残るアート作品鑑賞は、作品が展示されている空間や環境、建築を含む身体的な体験と切り離せないものです。それは建物の外観や周囲の環境に始まり、展示空間をつなぐ導線、自然光あるいは照明の入り方、建物内から見える景色など様々な要素が関係しています。海を望む丘の上に立つルイジアナ美術館(デンマーク)、一人のアーティストにひとつの展示空間を与えたインゼル・ホンブロイヒ美術館(ドイツ)などの例をみながら、石田建太朗氏がスイスの建築設計事務所ヘルツォーク&ド・ムーロンに在籍中に手がけたペレス・アート・ミュージアム・マイアミ(アメリカ)や自身の設計事務所であるKIASイシダアーキテクツスタジオで建築計画を行ったN’s YARD(那須塩原)などについてお話を伺い、アート、建築、鑑賞のための空間とはどのようなものかを考えます。
※ N’s YARD(那須塩原)に訪問するバスツアー(6/29土開催)も開催します。あわせての受講をオススメします(コース生割引あり)
講師
石田建太朗(建築家 / イシダアーキテクツスタジオ株式会社代表)
https://www.kias.co.jp
企業アート訪問 ART IN THE OFFICE
日時:7月23日(火)19:00-21:00 場所:マネックスグループ株式会社(赤坂)
12年前に松本氏のアイディアで始まった「ART IN THE OFFICE」は、マネックスグループにあるオフィススペースの壁にあわせて作品を提案してもらい、受賞者の作品を約1年間展示するという公募プログラムです。重要な会議も行うプレスルームに作品を展示していると、松本氏と訪問客、あるいはアーティスト、社員とのコミュニケーション活性につながることもあるようです。一方で、企業が作品を展示したり、アーティストと関わる中での難しさもあるのでしょうか。近年「企業とアート」に関心が集まる中、10年以上も前からオフィスにアートを取り入れ、壁に作品を飾るだけではないアートとの関係を実践されている松本氏。実際に企業訪問をして作品を鑑賞しながら、アートやビジネスとの関係について探ります。
講師
松本大(マネックスグループ株式会社代表執行役社長CEO)
https://www.monexgroup.jp/jp/index.html
アートでしかできないことってありますか
日時:9月10日(火)19:00-21:00 場所:代官山AITルーム
私たちの生活で映像は、それを見ずに1日を過ごすことができないほど身の回りに溢れたものとなっています。また現代アートの分野においても、映像を使用した表現は10年前に比べるとその地位が確立され、その表現の可能性は無視できません。特に、政治的あるいは社会的な内容にふれる作品の場合、世の中の出来事を伝えて議論を起こす報道映像や、空想・実話の物語を映像化してメッセージを伝える映画と何が違うのでしょうか。国家と個人、人間の身体と精神について、独自の映像表現で国内外で高い評価を得ている小泉明郎氏を招き、作品だからこそ可能にするアートの役割や有用性について考えます。
講師
小泉明郎(美術家)
300年後に生き残る現代アートを考えるとき
日時:10月1日(火)19:00-21:00 場所:代官山AITルーム
18世紀のイギリス・ロンドンから始まったクリスティーズは、セールの売上高やロット数において、世界でも最も規模の大きなオークション・ハウスの一つです。公共の場で競り合いながら作品売買をする仕組みは、売り手と買い手、そしてオークション・ハウスの「スペシャリスト」による目利き力によって成り立っているともいえます。ニューヨークで日本・東洋美術のスペシャリストとして大規模なセールに関わり、昨年よりクリスティーズの日本法人の代表取締役社長に就任した山口桂氏は、実は現代アートのコレクターでもあります。セールのプロフェッショナルとしてアンティークを観る眼と同時代に生きるアーティストたちの作品を観る眼。300年後に生き残る美術を考える時、そこにどのような共通点あるいは差異があるのでしょうか。
講師
山口桂(クリスティーズ・ジャパン代表取締役社長/クリスティーズ シニア・ヴァイス・プレジデント及び東洋美術部門インターナショナル・ディレクター)
美術館訪問 森美術館館長と巡る展覧会ツアー
日時:11月25日(月)19:00-22:00 場所:森美術館(六本木)
森美術館にて2019年11月19日(火)~2020年3月29日(日)に開催される「未来と芸術展(仮題)」を、展覧会の企画者の一人で、同館館長の南條史生氏とともに巡ります。本展は、人工知能やバイオ技術、ロボット工学、AR(拡張現実)など最新の科学技術と、その影響を受けて生まれたアートやデザイン、建築を通して、近未来の人間像やライフスタイル、環境問題を考察する展覧会です。展覧会のキュレーション、空間構成、展示方法、ライティングなど様々な要素がどのように決定されてひとつの展覧会に仕上がっていくのか、実際に展覧会を鑑賞しながら学びます。「展覧会をキュレーターと一緒に巡るとこんなに面白いのか!」が実感できるツアーです。鑑賞後は、南條氏とともにドリンクと軽食、アート談義を楽しみます。
講師
南條史生(森美術館館長)
アート・サロン vol.2 コレクターと振り返る2019年、迎える2020年
日時:12月3日(火)19:00-22:00 場所:SUNDAY(三宿)
世田谷の三宿にあるアート・カフェ「SUNDAY」で、特別メニューをいただきながら、カフェのオーナーであり、コレクターでもある吉野誠一氏とともに2019年のアートシーンを振り返ります。あわせて、いよいよ2020年のオリンピックイヤーを意識して企画される、見逃せないアートイベントも紹介します。併設するギャラリー「CAPSULE」での鑑賞ツアー(展覧会が開催されている場合)や過去のアート・パートナーズ修了生との交流会で、今年を締めくくります。