2013年、警察官による黒人少年射殺事件をきっかけにアメリカ各地で起こった「ブラック・ライヴス・マター」。2017年、新大統領ドナルド・トランプの差別的な言動/政策に抗議するために大統領就任式を凌ぐ人々が集まった「ウーマンズ・マーチ」。それらの反差別デモには数多くの音楽アーティストが参加。彼らは、常日頃から政治的メッセージを打ち出した楽曲をも発表してもいます。また、アメリカにおいて、そういった傾向は60年代のフォークやロックから続く伝統だと言ってもいいでしょう。一方、日本でも、近年、若者による政治運動が起こり、賛同した音楽アーティストもいましたが、大きなムーヴメントにはなっていません。このアメリカと日本の違いはそれぞれの国の、音楽と社会の関係性の違いからくるものなのでしょうか? 本講座では、音楽と社会の関係とその歴史について各回テーマを設け、音楽鑑賞を交えながら、音楽がもたらす社会への影響や役割を読み解きます。

第1回 サマー・オブ・ラヴ
    キーワード:ロック・ミュージック、反ベトナム戦争、ウッドストック・フェスティヴァル、サイケデリック・アート、マンソン・ファミリー、インターネット

第2回 ヒップホップ・カルチャー
    キーワード:ヒップホップ4大要素(ブレイクダンス、DJ、ラップ、グラフィティ・アート)、公民権運動、ギャング、グローバリズム、オバマ大統領、トランプ大統領

第3回 ダンス・ミュージック
    キーワード:ディスコ、ハウス、テクノ、EDM、初音ミク、ゲイ・カルチャー

第4回 日本における音楽と社会の関係
    キーワード:輸入音楽、ガラパゴス化、サウンド・デモ、風営法、「音楽に政治を持ち込むな」問題、フリースタイル・ダンジョン

講師

磯部涼(音楽評論家/ライター)

1978年千葉県生まれ。1990年代後半から執筆活動を開始し、主にマイナー音楽や、それらと社会とのかかわりについて書いている。2017年春まで雑誌『サイゾー』にてルポ「川崎」を連載。10月に単行本化予定。単著に『音楽が終わって、人生が始まる』(アスペクト、2011年)、『ヒーローはいつだって君をがっかりさせる』(太田出版、2004年)。共著に『遊びつかれた朝に 10年インディ・ミュージックをめぐる対話』(Pヴァイン、2014年)。編著に『日本×香港×台湾 若者はあきらめない』(SEALDs 著、太田出版、2016年)や風営法とクラブの問題についての論考集『踊ってはいけない国で、踊り続けるために?風営法問題と社会の変え方』(河出書房新社、2013年)などがある。

スペシャルゲストあり!(確定次第発表します)

TICKETS

レクチャータイトル:MAD WORLD vol.3 音楽と社会の関係性


日時:10月17日(火)19:00-20:30

10月18日(水)19:00-20:30

10月19日(木)19:00-20:30

10月20日(金)19:00-20:30

場所:AITルーム(代官山)

定員:20 名

講師:磯部涼(音楽評論家/ライター) スペシャルゲストあり!(確定次第発表します)

受講料:¥19,000(税別)

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Art & Culture TRIPS

 4月20日(土) 14:00-18:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:和佐野有紀(PROJECT501ディレクター / 耳鼻咽喉科医)
訪問先:PROJECT501、アクセンチュア株式会社、アーティスト・スタジオ
定員:12名 *最小催行人数:7名
料金:¥7,500(税別)*コース生 ¥2,000引

本ツアーでは、普段はなかなかアクセスできない企業に展示されている作品やアーティストの作品が生まれるスタジオなどを巡り、じっくり時間をかけて様々な角度からアート作品を鑑賞します。

Art & Culture TRIPS

 10月12日(土) 9:00-19:00(予定)

ナビゲーター:ロジャー・マクドナルド(AIT)ほか
ゲスト:堤隆(浅間縄文ミュージアム館長兼主任学芸員)
訪問先:フェンバーガーハウス、浅間縄文ミュージアム
定員:15名 *最小催行人数:13名
料金:¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

ロジャー・マクドナルドのガイドのもと、縄文のアニミズムとアートとのつながり、絶滅を考えるユニークな1日ツアーです。長野県にある「浅間縄文ミュージアム」と「フェンバーガーハウス」を巡ります。

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 11月30日(土) 9:00-19:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:竹久侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)、佐藤麻衣子(水戸芸術館現代美術センター教育プログラムコーディネーター)ほか
訪問先:水戸芸術館現代美術センター、茨城朝鮮初中高級学校ほか
定員:25名 *最小催行人数:15名
料金:¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

水戸芸術館現代美術センターの「アートセンターをひらく 第Ⅱ期」と茨城朝鮮初中高級学校「オープン・スクール」ほかに訪問予定です。

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