読み書き工房は、実践と振り返り、グループ・ディスカッションを交わしながら、「読む」「考える」「書く」という評論の基礎的な能力を身につけ、研くためのワークショップ型ゼミです。参照する美術史的な資料や評論(配布資料)を読み、グループで考えることで、自分の問題意識を共有・交換し、互いを高め合います。また、展覧会の感想を文章にし話し合うことで、美術に対しての視点を確かめ、自分なりの「声」や「言葉」を習得します。月1回行われる本ゼミは、この三つの実践を軸に、受講生と講師と議論しながらゼミの進行を決めていきます。最後に、成果物として受講生によるテキストを収めた冊子を製作し、発表を行います。

1.過去からの「未来派宣言」を今、読むこと

日時:4月18日(火)19:00-21:00

イントロダクションでは、スケジュールやゼミの内容を確認するとともに、国内外の美術史を形づけた前衛美術の宣言「未来派宣言」(FT・マリネッティ作、森鴎外訳、1909年)や「マヴォの宣言」(1923年)朗読します。それをもとにディスカッションを行い、受講生同士のコミュニケーションを深めます。美術を通して過去・現在・未来はどう繋がっているかを再検証します。

2.ライティング①

日時:5月16日(火)19:00-21:00

各自、講師が指定する展覧会を見に行き、感想テキストを自分なりの批評として書き、事前に共有します。ゼミ当日は、そのテキストをもとに、展覧会についてグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。
*展覧会およびテキストの提出日は追ってお知らせします。

3.リーディング①:現代美術の考古学

日時:6月13日(火)19:00-21:00   *6月27日(火)より変更になりました

「現代美術」とはそもそも何でしょうか。「今ある」美術という概念は実際に長い歴史を持っています。宮川淳の『アンフォルメル以後』(『美術手帖』220号、1963年5月)と椹木野衣『日本・未来・美術』(『美術手帖』780号、1999年12月)、それぞれ違う時代に書かれた評論を比較することで現代美術の考古学を行います。

4.ライティング②

日時:7月25日(火)19:00-21:00

各自、講師が指定する展覧会を見に行き、感想テキストを自分なりの批評として書き、事前に共有します。ゼミ当日は、そのテキストをもとに、展覧会についてグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。
*展覧会およびテキストの提出日は追ってお知らせします。

5.リーディング②:「前衛のゾンビたち」と「敵対と関係性の美学」

日時:9月26日(火)19:00-21:00

今ある問題を取り扱う評論を読みます。日本各地で盛り上がっている地域アートの由来は果たしてどこからで、どこへ向かおうとしているのか。SF・文芸評論家の藤田直哉が2014年『すばる』(集英社)に寄稿した「前衛のゾンビたち」において、美術は社会制度とどういう関係を持っているかという問いに対して自分なりに答えを模索します。また、藤田および数多くのアーティストや研究者が参照しているクレア・ビショップの評論「敵対と関係性の美学」(2004年)をあわせて読み、日本のローカルな動きが世界の美術とどう繋がっているかを考えます。

6.ライティング③:美術の社会性

日時:10月24日(火)19:00-21:00

美術は現在の社会においてどのような在り方や役割、可能性を持っているかを考え言葉にします。これは言い換えると、これから美術とどのように関わっていきたいかを語るといえるかもしれません。テキストは他の受講生と事前に共有してからグループ・ディスカッションを行います。テキストの文字量はA4用紙1ページ程度を目安とします。
*テキストの提出日は追ってお知らせします。

7.冊子制作

日時:11月21日(火)19:00-21:00

受講生が書いた3つのテキストから一つを選び、冊子に掲載するためにさらに練り直していきます。また、「目次をどう並べるか」や「製本はどうすればいいか」など、冊子の内容や形式について相談し決めていくための制作ミーティングを行います。

8.冊子の打ち上げの会

日時:12月5日(火)19:00-21:00

担当講師

アンドリュー・マークル(フリーランスライター/編集者)

1981年生まれ。元Art Asia Pacific誌副編集長。現在はART iTインターナショナル版副編集長を務めるほか、海外のアートマガジン『Artforum』や『frieze』にも寄稿。現代美術史に関する研究を行いな がら、日本を中心とした現代美術イベント関連の記事を主に書いている。

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レクチャータイトル:読み書き工房


日時:4月18日(火)19:00-21:00 他、全8回 ※日時の詳細は上記に記載

場所:AITルーム(代官山)

定員:15 名

講師:アンドリュー・マークル(フリーランスライター/編集者)

受講料:¥60,000(税別)

備考:小冊子制作費・交流会費込

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Art & Culture TRIPS

 4月20日(土) 14:00-18:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:和佐野有紀(PROJECT501ディレクター / 耳鼻咽喉科医)
訪問先:PROJECT501、アクセンチュア株式会社、アーティスト・スタジオ
定員:12名 *最小催行人数:7名
料金:¥7,500(税別)*コース生 ¥2,000引

本ツアーでは、普段はなかなかアクセスできない企業に展示されている作品やアーティストの作品が生まれるスタジオなどを巡り、じっくり時間をかけて様々な角度からアート作品を鑑賞します。

Art & Culture TRIPS

 7月19日(金)-21日(日) 

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:向谷地宣明(MCMedian代表取締役 / NPO法人BASE代表理事)、浦河べてるの家関係者ほか
訪問先:「第27回べてるまつり in 浦河」(浦河町総合文化会館)ほか
定員:20名 *最小催行人数:14名
※ 早期「お問合せ」割引 / MAD生割引あり

北海道浦河町にある、統合失調症やうつなどの精神疾患を経験した当事者を中心とするコミュニティ「浦河べてるの家」が1年に一度開催するユニークなお祭り「べてるまつり」を訪問します。

Art & Culture TRIPS

 10月26日(土) 8:30-19:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:山根一晃、佐塚真啓、永畑智大
訪問先:Super Open Studio 2019(S.O.S 2019)、国立奥多摩美術館
定員:25名 *最小催行人数:15名
料金:¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

20軒を超えるスタジオと、その所属アーティスト約120名からなる「Super Open Studio 2019」や、制作スタジオを美術館に見立てプロジェクト活動を行っている「国立奥多摩美術館」を巡ります。