2000年代から、日本のあらゆる地域で芸術祭が開催されてきました。先駆的な「越後妻有トリエナーレ」をはじめとして、人口の減少傾向にある地方自治体が「アートの力」を使って自分たちの町や村を元気にするという試みが増えています。しかし、17年たって、地域の芸術祭はどのようなものになってきたのでしょうか。一つの見方としては、少し「形式化」してきたということもいえそうです。こうした展覧会プロジェクトは、実は日本独特なもので、他の国ではあまり見ない動きかもしれません。芸術祭によく出るアーティストや、作品の展示の仕方、サスティナビリティやコミュニティーについてのスタンス、そしてキュレーターたちがどのようにこれらのプロジェクトを考えているか。世界の近年のキュレーティングの流れも参照しながら、今、日本の芸術祭が考えるべきことを批評的に探っていきます。

講師

ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター/AIT 副ディレクター)

東京生まれ。イギリスで教育を受ける。学士では、国際政治学。修士では、神秘宗教学(禅やサイケデリック文化研究)。博士号では、『アウトサイダー・アート』(1972年)の執筆者ロジャー・カーディナルに師事し美術史を学ぶ。1998年より、インディペンデント・キュレーターとして活動。「横浜トリエンナーレ2001」アシスタント・キュレーター、第一回「シンガポール・ビエンナーレ 2006」キュレーターを務める。2003年より国内外の美術大学にて非常勤講師として教鞭をとる。長野県佐久市に移住後、2013年に実験的なハウスミュージアム「フェンバーガーハウス」をオープン、館長を務める。また、国内初の英国式「チャトニー」(チャツネ)を生産・販売している。興味は美術史、絵画、変性意識状態、オーディオ鑑賞、踊り、山。AIT設立メンバーの一人。
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レクチャータイトル:地域の芸術祭—その限界と可能性?


日時:10月4日(水)19:00-21:00

場所:AITルーム(代官山)

定員:30 名

講師:ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター/AIT 副ディレクター)

受講料:¥3,900(税別)

備考:レクチャー終了後、ミニ・バーをオープン(21:00-21:30/有料)

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