日本では3.11の大震災と原発事故の後、アートの世界からも様々な提示、プロジェクトや展覧会が行われています。実際に起きた大きな災害や事故をアートはどのように考え、社会の中で共有できるのでしょうか。このような問題は日本に限らず、いま、世界中で考えられています。また、実際に災害が起きていなくても、アートの領域から人類の危機、環境破壊、黙示録やカタストロフを主題にしている作品やプロジェクトは多くあります。森美術館で2018年に開催されるカタストロフィーと再生をテーマとした「カタストロフと美術のちから」展を手がけるキュレーターの近藤健一氏を招き、彼の最新のリサーチやアプローチを議論します。

講師

近藤健一(森美術館キュレーター)

撮影:御厨慎一郎

1969年生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校美術史学科修士課程修了。2003年より森美術館勤務。ジョン・ウッド&ポール・ハリソン(2007年)、小泉明郎(2009年)、山城知佳子(2012年)の個展を企画した他,ビル・ヴィオラやゴードン・マッタ=クラークの映像作品上映プログラム(2015年)を企画。「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」(2008年)、「六本木クロッシング2010展:芸術は可能か?」(2010年)、「アラブ・エクスプレス展」(2012年)、「アンディ・ウォーホル展」(2014年)を共同企画。2014—15年には,ベルリン国立博物館群ハンブルガー・バーンホフ現代美術館で客員研究員を務める。現在、2018年開催予定のカタストロフィーと再生をテーマとした展覧会を準備中。

ファシリテーター

ロジャー・マクドナルド(MADプログラム・ディレクター/AIT 副ディレクタ?)

東京生まれ。イギリスで教育を受ける。学士では、国際政治学。修士では、神秘宗教学(禅やサイケデリック文化研究)。博士号では、『アウトサイダー・アート』(1972年)の執筆者ロジャー・カーディナルに師事し美術史を学ぶ。1998年より、インディペンデント・キュレーターとして活動。「横浜トリエンナーレ2001」アシスタント・キュレーター、第一回「シンガポール・ビエンナーレ 2006」キュレーターを務める。2003年より国内外の美術大学にて非常勤講師として教鞭をとる。長野県佐久市に移住後、2013年に実験的なハウスミュージアム「フェンバーガーハウス」をオープン、館長を務める。また、国内初の英国式「チャトニー」(チャツネ)を生産・販売している。興味は美術史、絵画、変性意識状態、オーディオ鑑賞、踊り、山。AIT設立メンバーの一人。
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レクチャータイトル:カタストロフィーをキュレーティングする


日時:12月14日(木)19:00-21:00

場所:AITルーム(代官山)

定員:30 名

講師:近藤健一(森美術館キュレーター)

受講料:¥3,900(税別)

備考:レクチャー終了後、ミニ・バーをオープン(21:00-21:30/有料)

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Art & Culture TRIPS

 4月20日(土) 14:00-18:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:和佐野有紀(PROJECT501ディレクター / 耳鼻咽喉科医)
訪問先:PROJECT501、アクセンチュア株式会社、アーティスト・スタジオ
定員:12名 *最小催行人数:7名
料金:¥7,500(税別)*コース生 ¥2,000引

本ツアーでは、普段はなかなかアクセスできない企業に展示されている作品やアーティストの作品が生まれるスタジオなどを巡り、じっくり時間をかけて様々な角度からアート作品を鑑賞します。

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 10月26日(土) 8:30-19:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:山根一晃、佐塚真啓、永畑智大
訪問先:Super Open Studio 2019(S.O.S 2019)、国立奥多摩美術館
定員:25名 *最小催行人数:15名
料金:¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

20軒を超えるスタジオと、その所属アーティスト約120名からなる「Super Open Studio 2019」や、制作スタジオを美術館に見立てプロジェクト活動を行っている「国立奥多摩美術館」を巡ります。

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 11月30日(土) 9:00-19:00(予定)

ナビゲーター:AITスタッフ
ゲスト:竹久侑(水戸芸術館現代美術センター主任学芸員)、佐藤麻衣子(水戸芸術館現代美術センター教育プログラムコーディネーター)ほか
訪問先:水戸芸術館現代美術センター、茨城朝鮮初中高級学校ほか
定員:25名 *最小催行人数:15名
料金:¥16,000(税別)*コース生 ¥2,000引

水戸芸術館現代美術センターの「アートセンターをひらく 第Ⅱ期」と茨城朝鮮初中高級学校「オープン・スクール」ほかに訪問予定です。

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